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  • 2023.10.05

    第三者割当増資による総額24億円の資金調達(ラウンドE)の完了について

    Press Release

    2023年10月5日

    報道関係者各位

    ジェイファーマ株式会社

     

    第三者割当増資による総額24億円の資金調達(ラウンドE)の完了について

     

    ジェイファーマ株式会社(本社:神奈川県横浜市鶴見区、代表取締役社長 吉武 益広)は、Eラウンドにおきまして第三者割当増資を実施し総額で24億円を調達したことをお知らせいたします。

    当社は、創業者である遠藤仁(杏林大学名誉教授)により設立され、SLCトランスポーター創薬のプラットフォームを構築し、革新的な医薬品を生み出し、アンメットメディカルニーズを充足することをミッションにしている創薬ベンチャーです。特に、近年注目されている細胞膜表面のアミノ酸トランスポーター、LAT1(SLC7A5)をターゲットにした創薬においては、世界最先端の研究に挑戦しています。

     

     

    左から、臨床開発部部長:日下春樹、最高財務責任者:藤本裕、
    代表取締役社長:吉武益広、研究・臨床開発担当参与:関口和生、研究部部長:鈴木登紀子

     

    これまでの事業の進展

    本年、ナンブランラトについては、大きな進展がありました。2023年1月20日に開催された米国臨床腫瘍学会消化器がんシンポジウム(Gastrointestinal Cancers Symposium : ASCO GI 2023)では、ナンブランラトが前治療歴のある進行性・難治性胆道がん患者に対して、無増悪生存期間(PFS)で、プラセボ群に対して統計学的に有意差を示し(ハザード比 0.56、95%信頼区間 0.34-0.90、p = 0.016)、主要評価項目を達成したことを口頭発表しました。薬物有害反応(副作用)はナンブランラトが41.4%、プラセボが57.1%、グレード3以上の有害事象はナンブランラトが30.0%、プラセボが22.9%でしたが、投与の中止/減量や死亡につながる事象はなく、良好な安全性プロファイルを示していることを報告しました。

    さらに、2023年6月4日に米国臨床腫瘍学会年次総会(2023 ASCO Annual meeting)のClinical Science Symposiumでは、同試験のサブグループについて、LAT1高発現の群、ならびに肝外胆管がん・胆嚢がんの群の各群に対して解析を行ったところ、ナンブランラト投与群は、各々の群で統計的にさらに有意差を示したことを口頭で発表しました(LAT1高発現群:ハザード比 0.44、95%信頼区間 0.23-0.85、p = 0.01、肝外胆管がん・胆嚢がん群:ハザード比 0.22、95%信頼区間 0.10-0.49、p <0.001)。治験結果を踏まえ、ライセンス先本邦製薬企業と共同で、国内での医薬品承認申請の準備が行われています。米国では、昨年、オーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)の指定を受け、現在、FDAとのグローバルフェーズ3試験に向け直接対話をしています。

    近年、LAT1が、T細胞受容体刺激により発現が上昇し、自己免疫疾患やアレルギー性疾患に関わる特定のT細胞の分化に重要な役割を果たしていることが確認されました。また、自己免疫疾患やアレルギー疾患に関わる他の免疫細胞においても、LAT1の発現が亢進しており、LAT1阻害剤が自己免疫疾患やアレルギー疾患に対する新たな治療薬として期待されています。JPH034は、大阪大学大学院医学研究科の金井好克教授(当社元顧問)らにより見出されていた経口投与可能な新規LAT1阻害剤です。このほど当社と海外のアカデミアとの多発性硬化症(MS)に関する共同研究により、JPH034は既存のMS治療薬とは異なる作用機序を有することが判明しました。これらのことから、JPH034が治療法の限られている進行性のMS患者に対し、医療ニーズを充足する可能性が示唆されました。

     

    調達した資金の使途

    当社は、ナンブランラト、JPH034の研究開発、LAT1創薬、診断技術開発、治験薬製造、様々なトランスポーターを標的とした新規薬剤の研究開発、経営体制構築を進めて参ります。

     

    引受先

    ・Eight Roads Ventures Japan

    ・F-Prime Capital Partners

    ・Newton Biocapital Partners

    ・株式会社QRインベストメント

    ・スペラファーマ株式会社

    ・SIIFインパクトキャピタル株式会社

    ・NTTライフサイエンス株式会社

    ・その他個人投資家3名

     

    ジェイファーマ株式会社 代表取締役社長 吉武益広のコメント 

    「ラウンドEにおきまして24億円の追加資金調達を実施しました。現在進めているナンブランラト、JPH034のプロジェクトにつきましては、大きな進展が見られました。今回、出資していただいた投資家の皆様には、当社の取り組みをご評価いただき、次のステージに進めるための大きな後押しを得たと思っています。株主の皆様、薬剤に期待を寄せる患者様、医療関係者のご期待に応えるべく、全力で創薬への挑戦を推し進めて参る所存です」

     

    引受先のコメント

    Eight Roads Ventures Japan

    パートナー 香本慎一郎

    「世界に先駆け同定した新規創薬標的のLAT1が、基礎研究から化合物設計、非臨床試験、第1相、第2相臨床試験を経て、胆道がんに対する治療薬としての可能性が示されました。今後、nanvuranlatの国内承認、米国での臨床開発を進め、がん患者様へいち早く治療薬を届けられることを願っております。また、アカデミアでの基礎研究を医薬品まで育て上げ、世界の患者様に薬を届けるといった、日本の創薬ベンチャーにおける成功事例となれるよう、当社を全力で支援して参ります」

     

    株式会社QRインベストメント

    マネージングディレクター 高前田彰吾

    「ジェイファーマさまが力を入れているパイプラインであるナンブランラト(JPH203)は胆道がんに対して効果が示されており、患者様の予後に大いに好影響を与えるものだと思いました。また、代表者の吉武様をはじめとする開発メンバーやCFOの藤本様が熱意をもって課題に向き合う姿勢を持っておられることから期待を込めて今回の出資を決定させていただきました。今後もジェイファーマさまの活動を全力でサポートさせていただきます」

     

    スペラファーマ株式会社 

    代表取締役社長 岩城慶太郎

    「ナンブランラトは、治療選択肢の少ない進行性難治性胆道がん患者の医療ニーズを満たす画期的な医薬品として期待を寄せるところです。ジェイファーマ社の技術力と将来性への期待の顕れにより追加資金調達が達成されたと考えられ、JPH034の研究にも力を発揮され、LAT1を標的とする医薬品開発を強く進めていただけるものと確信しています。弊社は引き続き、CMC研究開発の観点からも支援を継続して参ります」

     

    SIIFインパクトキャピタル株式会社

    代表パートナー 梅田和宏

    「がん治療の課題は何か?患者、患者の家族、医療従事者、製薬企業、行政との対話を通じて深く洞察しました。そこからがん治療の実態、パターンと介入を必要とするポイントが見えてきました。当ファンドのインパクト・ゴールであるウェルネス・エクイティの実現に、創業者の遠藤先生の理念『たとえ末期のがん患者でも、最後まで希望を与え続けられる医療体制を構築しなくてはならない』は整合します。これからジェイファーマ様を支援できることを楽しみにしています」

     

    NTTライフサイエンス株式会社

    代表取締役社長 是川幸士

    「ジェイファーマ株式会社は、これまで治療法が限定的であった胆道がん2次療法において全く新しい作用機序で創薬に挑戦されています。既に国内の治験で有望なクリニカルデータを出されており、承認に向けた最後のステップを応援するため出資を決定いたしました。また、当社のデータ活用基盤や解析技術を組み合わせることで、日本の技術で世界中のがん患者に大きく貢献できる可能性を感じています」

     

     

    【本件に関するお問合せ先】

    ジェイファーマ株式会社 担当 管理部・広報

    TEL:045-506-1155

    Mail:info@j-pharma.com

    PR窓口:合同会社マッシュ 担当 新野

    TEL:080-3012-7306

    Mail:niino@masc-mn.com

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