米国臨床腫瘍学会消化器がんシンポジウム2023における ナンブランラト(開発コード:JPH203)に関する最新情報 抄録(Abstract)の公表について

2023年1月18日
ジェイファーマ株式会社

印刷用PDF

●前治療歴のある進行性の難治性胆道がん患者に対するナンブランラト(L-タイプアミノ酸トランスポーター1(LAT1)阻害剤)の無作為化、二重盲検、プラセボ対照第Ⅱ相試験の主要評価項目結果を口頭発表

●当社が独自に見出した新規の低分子化合物であるナンブランラトは、LAT1を標的に臨床開発を進めている世界初の化合物であり、医薬品の承認を取得すれば、ファースト・イン・クラスの医薬品となる

●口頭発表は、現地時間:1月20日午前7時10分(日本時間:21日午前0時10分)~

当社が創製したナンブランラトの進行性胆道がんを対象とした国内第II相試験(以下、本試験)に関する最新情報が米国臨床腫瘍学会消化器がんシンポジウム(Gastrointestinal Cancers Symposium : ASCO GI 2023)において発表されることを前に、その抄録の内容がASCO GIのウェブサイトに掲載されましたので、お知らせします。

https://meetings.asco.org/abstracts-presentations/217774

1.タイトル
Nanvuranlat, an L-type amino acid transporter (LAT1) inhibitor for patients with pretreated advanced refractory biliary tract cancer (BTC): Primary endpoint results of a randomized, double-blind, placebo-controlled phase 2 study
前治療歴のある進行性の難治性胆道がん患者に対するナンブランラト(L-タイプアミノ酸トランスポーター1(LAT1)阻害剤)の無作為化、二重盲検、プラセボ対照第Ⅱ相試験の主要評価項目結果について

2.本試験の概要(要旨)
前治療歴のある進行性の難治性胆道がん患者に対するナンブランラトの無作為化、二重盲検、プラセボ対照の第Ⅱ相試験で、進行性胆道がんの4つの異なるサブタイプ(肝内胆管がん、肝外胆管がん、胆嚢がん、十二指腸乳頭部がん)の症例が登録され、全員が標準的な化学療法および他の治験薬に不耐性である。国内14施設が参加し、211名の患者から同意を得て、薬剤代謝酵素(NAT2)の多型をもとに患者を層別し、106名の患者(ナンブランラト:70名、プラセボ:36名)が登録されました。
主要評価項目は、無増悪生存期間(Progression-Free Survival。以下、PFS)。
※ 治験情報:UMIN000034080

3.本試験結果について(要旨)
ナンブランラトのPFSはプラセボ群と比較して統計学的に有意な改善を示した(ハザード比 0.557、95%信頼区間 0.3435-0.9029、p= 0.0164)ことから、本試験は主要評価項目を達成した。ナンブランラトによるLAT1阻害剤の単剤療法は、前治療歴のある進行性の難治性胆道がんの4つの異なるサブタイプの患者において有用な臨床効果を示すことが明らかになりました。また、安全かつ高い忍容性のプロファイルが確認されました。

※ナンブランラトについて
ナンブランラトは、当社が独自に見出した新規の低分子化合物であり、細胞が急速に増殖あるいは活性化されエネルギーを必要とするときにアミノ酸を取り込むために細胞表面に発現するLAT1を選択的に阻害します。LAT1を標的とし臨床開発を進めている世界初の化合物であり、医薬品の承認を取得すれば、ファースト・イン・クラスの医薬品となります。

※ジェイファーマについて
設立:2005年12月、本社:神奈川県横浜市鶴見区、代表取締役社長:吉武益広
ジェイファーマ株式会社は、不治の病に希望をもたらす未開拓の創薬標的SLCトランスポーターに特化した研究開発で、日本を代表するBiopharmaceutical companyとなることを目指し、米国をはじめとする海外への自社進出も進めています。詳細についてはhttps://www.j-pharma.com/をご覧ください。

【本件に関するお問合せ先】
ジェイファーマ株式会社 担当 管理部 湯沢
TEL:045-506-1155
Mail:info@j-pharma.com